2021.2.27-3.6

兵庫-東京間自転車旅

春休み暇だったので,兵庫から東京まで自転車で行くことにした.ルートは↓のとおり.推定走行距離は750km.これほどの長距離旅は初めてだったので,1週間ほどかけて安全運転で行くことにした.

1日目

自宅から出発.まずは神戸を目指す.兵庫県の瀬戸内海沿岸は国道2号線が走っており,これに沿って走ると大阪まで行くことができる.

スタートから3時間,神戸に到着.しかしここで問題発生.荷台の付け根が折れてしまった.

理由は支柱が外れて脱落していたことで,過剰な負荷がかかり折れてしまったようだ.割と帰ろうかと思ったが,幸い都市部だったため今から予約できるホテルを探し,新品の荷台を明日ホテルに届けてもらうようにした.

荷物をホテルのフロントに届けるようにするには,宛先をホテルの住所の後に「ホテル気付」と記述し,名前を本名+宿泊日+部屋番号にする.Amazonは翌日届くのでありがたい.ホテル気付できるか事前にホテルに問い合わせておいた方が無難.

2日目

チェックアウトギリギリに新しい荷台が到着し,再び出発することができた.壊れた荷台はホテルで処分していただいた.ありがたい...

午後からのスタートとなったため,走行可能時間は長く見積もって8時間ほど.とはいえ山で寝たくはないため京都を抜けて大津まで行くことにした.ひとまず京都を目指す.大阪の梅田を経由すると若干遠回りになるため,芦屋あたりから北上し高槻を通過して京都へ抜けることにした.高槻は都市部に比べれば山がちだが,道はそこまでアップダウンなく走りやすかった.

休憩を挟みながら午後5時くらいに京都に到着.京都市を横断し山科へ抜ける.ここはちょっと山だった.しかしもっと山なのはここからである.ある程度大きな道で山科から大津へ抜けるためにはバイパスの歩道を通行するしかない.日もすっかり落ちバイパスの街灯が細々と照らす歩道を歩行者に注意しながら走行する.

1時間ほど走行すると,目の前に何もない景色が広がった.しかしかすかに波の打つ音が.琵琶湖である.昼に見たらさぞ壮大だろうがあいにく夜のため何も見えなかった.マクドナルドで夕食を済ませ寝床へ.湖畔に無料の野営場があったため利用させていただいた.最寄りのコンビニまで1キロ弱だった.

3日目

計画したルートで大きな山越えは2箇所ある.1つは箱根山,そしてもう1つは鈴鹿山脈である.滋賀から三重へ抜けるルートは複数ある.名神高速は比較的南の方を通っている.今回はとにかくできるだけ山登りしないで済むように,少し北上していなべ市へ抜けるルートを選択した.

まず滋賀県を北上.草津を通過し野洲市へ.長かった直線を右折すると,いよいよ鈴鹿山脈へ.

ロードバイクは超軽いギヤがあるためよっぽどの急な坂道以外は歩かずに走れる.しかし,荷台にテントや寝袋を積んでいるため結構重くなる.出発する前に一度装備を積んでみて走っておけばよかった感はある.初日のポッキリも回避できたかもしれないし...

一番の難関はトンネルだった.一番長かった石山トンネルは全長4.5kmあり歩道も狭いため慎重に走行した.途中階段とかがあり自転車は基本走行困難だったため車道を走った方がよさそうだった.山道(以外もそうだが特に山道)で最も重要な装備が反射板やライトである.トンネルが多く,自動車はこんなところを自転車が走行しているとは予想しにくいため自車位置を知らせるためにライトを前後に付けておく.特に後方はフレームに付けてもパニアバッグなどで隠されてしまうかもしれないためパニアバッグに付けたり.ヘルメットに付けるなど工夫が必要だ.また山は暗くなりやすいためフロントライトの予備電池なども持っておいた方が安心である.

そんなこんなで峠を越え,いなべまで一気に抜けた.振り返ると荘厳な山脈が自分を見送っていた.

そしてこの日の寝床探しで一苦労.予定していた公立公園が17時で閉園とのことで使用することができなかった.そのため少し進んだところにある運動公園を利用することにした.次の日は雨の予報であったため,東屋の下にテントを張り就寝.風で飛ばないように&盗難防止のため,自転車とテントを鍵で繋いでいる.

4日目

予報通り朝から雨.しかもどんどん強くなる予報だ.そのため今日は走行距離を落として,ホテルで泊まることにした.目標は名古屋市.昼までには着きたい.

丈夫なかっぱを持ってきておいてよかった.かっぱはワークマンで売っている作業用のものを使っている.安価ながら機能的だ.その他にもワークマンに売っている靴カバーみたいなのは雨が降った時に靴の中に水が侵入するのを防ぐのに役立つ.

雨にさらされながら昼過ぎになんとかホテルに到着.チェックインは14時だったがフロントの方が丁寧にもタオルを貸してくれた.客室も非常に独特な雰囲気でおもしろいホテルだった.

夕方から晴れたので,旅の疲れを癒すためカラオケに行った.なんかこの時エヴァ旧劇が観れた.

5日目

この日は快晴.愛知県を一気に下降し,豊橋を経由して浜松まで行く予定だ.

東海道をまっすぐ南下し,15時頃豊橋へ.折角なので技科大に寄った.1年後再び訪れることになるとは思ってもみなかった.

日が落ちる前に浜名湖へ到着.キャンプできる場所を探してから夕食と買い出しを済ませ,テントを張って就寝.よく走った.

6日目

静岡県は面積が全国で13番目に広く,更に横長のため走行距離は1つの県では最も長くなる.今回は静岡県を3日かけて抜ける計画を立てた.まず焼津まで行き,次に沼津まで行き,そして箱根山を越える計画である.そのため今日は焼津市を目指すことにした.

この日は晴れて走りやすかった.新幹線と並走するのが心地よかった.掛川で昼食をとって再出発.すいすい進んでいたら15時頃に焼津市に着いた.海浜公園でテントを張って就寝.海風が心地よい.

7日目

朝,海風が凄くてテントが飛ばされそうになった.ゆるキャン△になりかけた.

焼津から沼津まではそれほど遠くなく,ゆっくり行くことにした.静岡駅を通過し,東海道を走っていると山道に入った.かなり急だったが車がほとんど走っておらず自転車は走りやすかった.そして峠を越えると目の前に富士山が現れえた.遂にここまで来たかと感動を覚えた.

そして遂に道路標識に東京の文字が.道路標識は非常にモチベーションになる.また主な国道は始点からの距離が1kmおきに看板が立っておりこれをたどるのもサイクリング旅の醍醐味だ.

午後に沼津に入り,ホテルに宿泊.明日の箱根登山に備えて,今日はしっかり休み英気を養う.

8日目

もちろん自転車での登山の経験などないためどのくらい時間がかかるものなのか予想がつかなかった.そのためとりあえずできるだけ朝早く出ることにした.

天気は曇り,3月でしかも標高が高いので防寒対策をしっかりして出発.8時過ぎにアタックを開始した.

とにかく霧と雲が凄かった.前が全く見えない.そして寒い.しかしラ止まったらもっとしんどいため本当にしんどい時以外はゆっくり漕ぎながら休憩した.登山道は畑が多く,キャベツなどの野菜が栽培されていた.山頂までは1本道なためひたすらこぎ続ける.箱根を登る一番大きな道なため歩道も大きめに整備されていた.しかし歩行者とは一人も出会わなかった.

そんなこんなで漕いでいると晴れ間が見えてきた.雲の上である.そして「神奈川県」の看板が.遂に頂上に到達した.というほどでも実はなく,12時前に到着してしまい,登山に一日かける予定だったため案外あっけなくて拍子抜けだった.

箱根の関を越えるとあとは下りである.箱根駅伝でよく見るが角を通過し,函嶺洞門などの横目に小田原中継所へ.ここからは4つの中継所をコンプリートする作戦にした.旅は何か小さなことでもいいから短期目標をたてないとやってられない.小田原で遅い昼食をとり,今日中に横浜入りを目指す.

とにかく漕ぎまくった.登山の疲れが若干来ていたが今日頑張れば明日には東京だというモチベーションで漕いだ.都会を走ったのは名古屋以来だった.夜の都会派気持ちよかった.19時頃に横浜のホテルに到着.温泉で旅の疲れを癒す.

9日目

目的地までわずかに50km.昼には着きそうだ.

国道一号には今までお世話になった.出発前は精神との戦いになるかなと思ったが初日以外で帰ろうと思ったことは,いつも傍にいるROUTE 1の標識のおかげで一度もなかった.もう少しだけよろしくね.多摩川を渡ると東京に入った.少し進んだところで昼食,マクドナルドは全国どこでも安定した美味しい味をオールウェイズ提供してくれる.

14時頃,東京駅へ到着.天気は曇り,気分は快晴.いや~,長かった.

10,11,12日目

しばらくゆっくりしてから,新幹線で輪行して帰還.9日かけた道のりを3時間で走っちゃうんだから新幹線というのは凄い乗り物だなあ.