2022.7.5

東工大に編入してみた所見

この記事何ですか

今年の4月,高専からの編入学制度を利用し東工大の工学院機械系に入学した.編入試験の体験記は以前に書いたし多くの方が書かれているが,編入学後のことについて書かれている記事はそれほど多くなく,これから受験を迎える方や編入学を検討している方にイメージを持ってもらうめに記事を書くことにした.

東工大について

東京工業大学は理系に強いといわれており(というか理系の学院しかない(東工大では学部のことを学院と呼ぶ))著名な教授や研究室も多い.高校1年生の年齢から理系の専門教育を施されてきた高専生の編入先としては適しているといえる.

で,


私は入学する前まで一番気になっていたのは大学にホームルームがあるかどうかであった.結論としては東工大にホームルームはない.それに代替する学生の居場所としてTaki Plazaと呼ばれる学生プラザや広大な図書館が用意されている.一方で困るのが置き勉ができないことである.一応ロッカーはあるが個人に割り当てられるものではなくあくまで一時利用である.そのため基本的にはその日持ってきたものは全て持って帰る.4年生になって研究室に配属されると,研究室に荷物を置ける.

編入では単位認定という制度により,高専で取得した単位を,概ね大学2年次までの単位として認定してくれる.これは編入先の系(学科)によって大きく異なり,例えば高専で機械工学を専攻していたのに化学系に編入するとなると認定される単位は大きく減少する.一応,系外科目の単位認定という制度によって機械系の科目として認定してもらうことも可能だが,3年次修了要件に引っかかる可能性が大いにある.そのため高専の専攻から大学の専攻を変更する場合は,少なくとも東工大の場合は留年も覚悟するべきだ.


怖いことばかり書いてきたけど

一方,私のように高専と大学の専攻を変えなかった場合,機械系の場合は授業は結構楽である(苦しくしようとすればいくらでも苦しくできるが).4力は流体以外2年次の必修科目であり,基本的には単位認定してくれる.3年からは教授や外部講師のお話を聴く聴講型の授業が多くなる,実験も選択なため,レポートに苦しめられることはない.正直大学は勉強がもっとしんどくなるものだと思っていたため拍子抜けであった.機械系の場合,3年の1Qが一番忙しい(東工大は4クオーター制で,期末試験が年に4回ある)ため,編入してからの2か月間こそちょっとしんどいがその後は結構遊ぶ余裕も出てくる.東京は遊ぶところがいっぱいあるぞ.

とはいえ周りは大学受験を勝ち抜いてきた精鋭達である.話をしていると隠しきれない優秀さが滲み出ていて自分なんかが入学してよかったのだろうかと不安になる.


単位の話

落単は高専と同じ60点.再試などといったものは基本無い.一発勝負である.機械系では特定課題研究(卒研)を始める要件(=4年生に進級する要件)として,110単位取得すること,専門科目の必修単位を全て取得すること,専門の選択科目を50単位取得することがある.一番ハードルが高いのが110単位である.機械系は他の系に比べて単位変換される単位が少なく.概ね70弱である.そして1年間で申告できる単位数の上限は48である.つまり変換単位68として,4年に進級するためには42単位必要で,保険もかけてほぼ上限ギリギリの単位を取る必要がある.


時間割の例

私の1Q,2Qの時間割を例として載せておく.基本的に1Qが忙しく,2Q以降はそれほど忙しくない.


まとめ?

入る前は馴染めるかとか不安だったが,それほど高専と雰囲気が違うということもなかったため,適応しやすい環境だった.